全身疾患と歯科治療

マイナカードと保険証の紐付けには様々な意見があります。

しかしながら、医療が直面している問題として、患者さんの全身状況を把握するという面では非常に有用な手段です。

端末からデータベースにアクセスし、どの様な病気を治療されているのか、どの様な薬を服用されているのか情報収集可能です。

問診票に病気、服用中の薬について記入いただく欄がありますし、問診でもお聞きしますが、ご自身の病気について簡単に考えられておられるのか、黙っておられる方もおられます。

先日も抜歯が必要な方が来られましたが、問診票には何も記載されていない。

問診でようやく糖尿の「気」があることを言われたため、疑い深い私は(笑)、薬手帳を確認すると様々な薬を服用中であることが分かりました。

それも相当病状の進行を疑わせるような薬の処方が。

他の病気も。

この様な状況で安直に抜歯することもできず主治医に確認することとなりましたが、

生活習慣の改善ができず、内服も曖昧、血糖値が全くコントロールできておらず、抜歯不可と連絡がありました。

患者さんからの申告はありませんでしたが、様々な合併症もある模様。

進行した糖尿病の場合、安易に抜歯を行うと感染がおきて大変なことになる場合があります。

結局この患者さんは内科主治医から系列の病院口腔外科への転医となりました。

患者さんも簡単に考えられているようで非常にリスキーです。

この間、その主治医と手紙のやり取りで2週間くらいかかりましたが、ネットワークがあると瞬時ということです。

歯科治療に影響ある全身疾患は糖尿病だけではありません。

様々な病気があります。

なお、マイナンバーかを用いてネットワークからの情報収集は患者さんの同意が必要となります。

この場合、情報収集必要には前述のとおり時間が必要ですので、ご了承ください。