あれは嫌だ、これは嫌だ、ああしたい、こうしたいと患者さんは様々な要望を言われます。

その事自体は問題ないですし、治療要望はドンドン言って頂いた方がいいのです。

しかしながら単に患者さんの言われたまま進めようとも歯科医学的見地から実現不可能、予後が良くないようなケースも多々あります。

患者さんの言う事をなんでも聞いてくれる先生の根拠のない「患者様目線」で処置を進めてロクなことにならないというような事態をよく遭遇します。

これは別に歯科に限ったことではありません。

例として、ある患者さん、2本欠損部があるからインプラント治療をしてほしいとの要望でしたが、精査するまでもなく簡単な検査でも他の部分にも虫歯や歯周病、様々な問題があり、単に欠損部位にインプラント処置しても意味ないとお話ししたところ、ごきげんナナメというのがありました。

結局当院での治療はキャンセルとなりましたが、それはそれでいいと思います。

この方相当歯科治療にお金をかけられているようですが、どれも精度は悪いし、患者さん自身、メインテナンスにも何も行っていない。

何かしら中途半端。

中途半端な事なら行わないほうがいいことも。

(後々メインテナンスを行わないなら、高度で高価な治療を行っても意味ないです。

 元々、相当悪くなるまで放置 → とりあえず治療、それもよく分からず言われるがまま高額な治療を 

 選択 → 治療終了後確実なセルフケア、メインテナンス等行わずそのまま →元の木阿弥というパター

 ン)

生臭い話で恐縮ですが、患者さんの言った通り、言うがまま進めた方が、そりゃ儲かると思いますが、私は関わり合いたく無いです。

どこかの歯科医が安易に手を出すことでしょう。

そこに歯科医としての知見があるのかそどうか。

残念ながら、このような歯科医は、インプラント部分のみしか見ておらず、他の問題は理解できていないケースが多いです。

こんな状況ですから、インプラント治療自体のレベルも推して知るべしです。

築何十年経過し、柱は虫食い、雨漏り、外壁はボロボロと様々な問題があるのに風呂場を最新の物に入れ替えるというような話でしょうか。

一部を最新のものにすれば他の部分に負荷がかか離、泥沼という事で、意味ないです。

あっちの治療して終わったと思ったら今度はこっち、その次はまた別の場所、、、、、

何年かすると最初の部分がまた問題でエンドレス、、、、、よくある話です。

最初にしっかりした診断ができておらず、木を見て森を見ない、全体像が俯瞰できていない、間違った前提で物事進めても、いつまで経ってもゴールに辿り着けないと言う事です。