定期検診は重要です

先日書いた定期検診の話の続きです。

国は2年後を目処に歯科定期検診の義務化を行おうとしています。

これはこれでいいことだと思いますが、何やら歯科医院側の都合のような制度のような気もしますし、仮に実施したところで歯科医院に検診で殺到し、日本国民の口腔環境が劇的に向上するとは思えないです。

これは患者さん自身の口腔環境に対して大きな考えの差があるからです。

仮に検診受診してもその中のどの程度の方が問題点を理解され、治療にどうつながるのかどうか。

繋がらなければ歯科医院として利益は出ず、混乱するだけ。

なので少しでも患者さんに来て欲しい歯科医院側の都合と思えるのです。

行なわないよりはマシなのでしょうか。

他院において定期検診を行ってきたものの次々問題が起き、年中歯の治療を行っているとの相談もちょくちょくあります。

結局、きちっとした治療が行われず、ただ単にメインテナンス行っているつもりに患者さんも、歯科医院もなっているだけとしか思えません。

当院で精密な検査を行うと、様々な問題点が浮き彫りにされ愕然とされる患者さんがおられます。

このような歯科医院の売上、数の水増しに協力するような定期検診に何の意味もありません。

患者さんも単に歯科医への院が来てくださいと言われたから来ているというような方、自身の口腔環境への関心度が低く、ケアがほとんどできていないような方にメインテナンスと言っても始まりません。

今まで特に制度化せずとも定期的なメインテナンスを受けられている方は受けられています。

これからはメインテナンスの時代という歯科医院は多いですが、その前に行うべきことは多々あると思います。

単にそこが見えていないだけ。

アメリカなどでは民間保険の加入条件として、年1〜2回のデンタルチェックを義務付けており、これを行なわないと、実際の治療の時保険でカバーしないルールをとっています。

当院には外国人の患者さんもちょくちょく来院されますが、相対的に意識が高い方が多く、口腔状態は良好です。

お話を聞かせていただくと、今までずっと定期的なメインテナンスを行ってきたとのことで、引き続き当院でメインテナンスを継続したいとの要望があります。

また、それら患者さんが言われるのは母国で受けてきた歯科メインテナンス、治療と当院は非常に流れが似ているとも言われました。

私は欧米での研修経験も多くありますから、これは当たり前と言えば当たり前なのですが。

ただし、アメリカ全体で見た場合、まともな医療保険に加入できるのは国民の4割と言われていますから、相対的な口腔環境は悪いと思います。

治療費負担できない方は無料〜安価な学生の実験台のようなシステムもありますから、そもそも日本とは比較できないです。

私は参加したことないですが、インプラントの実習まであります。