他院で治療したところが痛い

半年ほど前に他院で治療したものの噛むと痛い、じっとしていても違和感があり、最近痛みも出てきた、

その事を主治医に伝えると、抜歯になる可能性あると言われたため、当院に来られました。

術前

中途半端な根管治療は否めないです。

確かに状態悪そうですが、金属クラウンを外してみないと確定的なことは言えない事、その場合、抜歯

となる可能性もあることを説明の上治療開始としました。

確かに虫歯が深く、その部分を取り残した状態で治療終了となったようです。

痛みが続いても当たり前です。

虫歯部分をう蝕染色液で染め出し、丁寧に除去。

コンポジットレジンで隔壁を作製し根管治療開始。

途中、MB2が見えてきたためCT撮影し確認しながら治療しました。

やはり4根管でした。

どうも前医が遠心根にパーフォレーション起こしたらしいようですが、比較的小さかったので、そこは

MTAで修復。

長く続いた痛み、違和感は、パーフォレーション、未処置のMB2、根管内の洗浄不足と言うことです。

2週間後、2回目の来院時、約半年間続いた痛みは完全消失したため、根管充填としました。

通常のガタパーチャとバイオセラミック系のシーラーを使用、遠心根のみMTAで根管充填しました。

根管治療はマイクロスコープを使用しています。

(本根管治療は保険適応外です)

術後

この後、クラウンレングスニングと言う歯周外科治療を予定しています。

これは虫歯が歯肉深くまで進んでいる場合の処置です。

逆に言えばこの処置を行わないと今回同様虫歯取り残しのままクラウンが装着され、そんな状態では長

期間保ちません。

場合によっては矯正治療を組み合わせる場合もあります。

しかしながらこのような治療を行なっている歯科医院はごく一部です。

この患者さん、結局他にも治療したいところが多々あったものの前医でそのまま治療することが疑問で

ったため、当院で全体的な治療=インプラント、矯正治療、審美補綴治療、他の根管治療等々=包括的

な治療を希望されました。

当院がお役に立てればと思います。