根管治療・麻酔が効かない?
他院において2ヶ月間、何回も通院するも痛みが取れない、治療中も麻酔が効かず?激痛で治療意中止にされたこともあり、不信感により当院に来院されたケース。
術前
確かに麻酔が効きにくい方はおられますが、術前の検査でその理由を探り、色々なテクニックでカバーすればいいだけの事。
根管を探るためか歯牙内部が大きく削られ、もう少しでパーフォレーション(医原性の穴=歯科医のスキルのお粗末さ)。
治療は遠心根が中途半端に触られ、近心根は手付かず。
痛み取れないからこの後、歯牙割れているから保存不可能で抜歯、インプラント薦められる筋書きでしょうか。
今、どこかの自動車屋で問題なっているのと本質は変わらないです。
よくある話ですが。
少しイレギュラーな位置に根管口がありましたが、術前のCTで特定しており、マイクロスコープ、ルーペで難なく見つけることができました。
無論、麻酔も問題なく効き、術中の痛みは全くありませんでした。
前医の医院にもCT、マイクロスコープは完備との事らしいいですが、保険点数加算できますので、使ってもないのに使ったことになっているのでしょうか。
何のためのマイクロスコープなのか分かりません。
所詮機械は機械、使う人間の問題です。
このことからマイクロスコープ、CT完備などの設備自慢は何の意味も持たないことがお分かりかと思います。
2回目の来院で今まで悩まされていた痛みは完全に消失したため、根管充填を行いました。
術後
歯根の先までキレイに根管充填されています。
ここまでの治療時間、延べ90分。
(根管充填後通常は確認のためどの歯科医院でもレントゲン撮影するはずです。
必ず術後レントゲンでの説明を受けてください。
歯根狭窄、石灰化などの理由で先まで充填できないケースも少なからずありますが、その場合もなぜ先まで入らないか、予後の説明は必要です。
他院での治療の場合、これらの説明を受けていない方がほとんどです。)
今後補綴治療を行います。
このように根管治療は最初の1回目でその歯牙の運命は決定されると言っても過言でないです。
根管治療は何回も行えません。
せいぜい3回が限度。
また、根管治療の回数は特別な場合を除いて数回で終えるべきです。
最初の1回目の根管治療(抜髄=神経を抜く治療)ならばその次回には根管治療終えるべきです。
何回も何回も、数ヶ月、中には1年近く根管治療をダラダラ行っていても治らないと相談に来られるケースがちょくちょくありますが、診断、治療スキルに問題があるケースがほとんどであり、明らかに間違いです。
中には外科的根管治療(歯根端切除など)、抜歯した方がいいケースも。
繰り返しになりますが、マイクロスコープ、CTなどは良好な根管治療を行うための必要条件の一つであり、決して必要十分条件ではありません。
設備自慢など何のアテにもならないです。
このように根管治療が必要な場合は、よく歯科医院を選ばれた方がいいです。