ネットのマウスピース矯正体験記などは要注意
ネットに自らの治療記録をアップされている場合は多いです。
しかし、相当数がいい加減な治療です。
所詮素人判断。
治療前、治療後の趣味レーション画像をアップしているケースも多いですが、実際の口腔内がシュミレーション通りになっていることはまずありません。
特にアライナー数が25を超えてくると、必ず誤差が発生します。
私はそれらの誤差を補正するために、新しくアライナーを作り直したり、アライナー矯正の途中でワイヤーを入れたりし、最終ゴールに収束させます。
以前から期していますが、最初から最後までアライナーで治療をやり通せるケースは40%程度です。
あとは治療の何処かのタイミングでワイヤー等を使用します。
全顎治療の場合、インプラントをアンカーに使用したり、治療効率を上げるためにTADを打ち込んだり、プロヴィジョナルクラウンを利用したり、、、、、、多岐に渡ります。
そもそもアライナー矯正は不得意な治療もあります。
受け口、抜歯スペースを詰めるために歯牙を平行移動させる必要がある場合、あまりにも叢生がひどい場合、歯牙の高さが低い場合、、、、、正確に診断、治療計画立案し、適正な治療方法を選択する必要があります。
しかしながら、この部分を歯科医ではなく全てスタッフに丸投げ、そもそもその歯科医には矯正治療の知識がほとんどないと言うような怖いケースも少なからずあると言う話もしました。
アライナー矯正は歯並びを口腔カメラ(スキャナー)スキャンし、そのデータをアライナー作製会社
に送信すると、アライナー会社が治療計画を立案してくれます。
でも、その治療計画が咬合学的におかしなものもあり、ここからがミソ!、歯科医の腕の見せ所です。
この歯牙をもう何mmこの方向に動かす、この歯は、、、、、、を何回も繰り返し、治療計画をブラッシュアップして行くのです。
でも前述のよく分かっていない丸投げ歯科医院では、とりあえずきれいに歯が並んでいたらそれでOK、アライナー製造開始、、、、、、となります。
当然うまく行くはずありません。
あるネットに自身の治療経過をアップしている方、、、、、、、
最初から最後まで100近くあるプロセスのうち、最初と最後のシュミレーションを提示して
こんなにきれいになったとお喜びのようですが、前述の通り実際の口腔内がシュミレーション通り、まずならない。
途中で治療計画の修正、アライナー再製作もない模様、他の手法を併用もしていない。
最後のシュミレーション(ゴール)がそもそもおかしい、本来抜歯必要ケース?、、、、ツッコミ所満載。
そんな治療とも言えない行為を次々行っていれば大層儲かるなと思いますが、反面、よく訴訟起こされないなとも思います。
そもそも患者さんの治療に対する要求が低いからなのかもしれませんし、お互いハッピーならそれでいいとも言えますし、歯科医と患者がお互いほどほどのいい関係なのかもしれませんし。
まあ、他の医院のことなので知りませんが。
ただ、他院で行った矯正治療についての相談は確実にあります。
確実に増加傾向です。
難しい部分はありますが、患者さんが自らの治療経過をアップすることは治療している歯科医のレベルが暴露されていいことですが(歯科医でもよく分かっていないのだから、一般の方には余計分かりにくいい部分ですが)、明らかにおかしい、失敗と思われるようなケースも多々あり、全てを鵜呑みにしてはいけないと言うことです。
あと、アライナー矯正は指示通り、確実にプロトコルを遵守していただかないと成功しません。
これができない方は最初からアライナー矯正は諦めてください。
患者ご自身が確実に治療協力行わなくて治療自体がうまくいかないケースも一定数あることもご理解ください。
このような方ほど自分のことは棚に上げて責任転嫁しがちです。
アライナー矯正だけでなくワイヤー矯正、インプラント治療など複雑な治療全般に言えますが。