インプラント治療
術前
当院で17年程度前に処置し、その後定期的なメインテナンスに来院されていましたが、
一番奥歯、急に奥で噛むと違和感が出てきました。
レントゲン写真で根管充填材の消失が見られるため、歯根破折を疑いました。
歯根端には影ができており、骨が溶けていることがわかります。
手前の歯牙、(右側の小臼歯)、歯根膜の拡大が見られ、オーバーロードが分かります。
上部構造を除去したところ、やはり根管内の破折線を認め、通常なら抜歯、手前の欠損部を含め2本のインプラント治療となるところ患者さんと相談の上保存を試み、ダメであれば抜歯、インプラントと検討しました。
この患者さんは他の部位に当院でインプラント治療を行われていたため、2本インプラント治療でも構わないとおっしゃっていましたが。
ただし、元のようなブリッジ治療を行うと力がかかり、今度は完全に歯が割れてしまう可能性が高かったため、1本前の欠損部に1本インプラントを埋入し、手前はブリッジを再製作、奥は1本のクラウン処置としました。
術後2年メインテナンス時
全く症状もなく経過、快適との事です。
インプラントが咬合をしっかり支えてくれています。
奥歯歯根端の影も消失し、新し骨ができています。
手前の小臼歯の歯根膜も引き締まっています。
このようにインプラントは欠損部の回復だけでなく、既存歯牙へのオーバーロードも回避、保存にも非常に有用です。
使用インプラントはアストラ(スウェーデン)