IOD(インプラント オーバー デンチュア)

開院当初よりご来院いただいている現在90歳近い方です。

20年以上前、上下顎インプラント治療を行い、義歯にて機能、審美回復を行いました。

元々他院で作製された義歯を使用されていたものの、よく噛めない、インプラント治療希望しても通院していた歯科医院ではできないと言うことでご来院いただきました。

様々な治療プランが考えられましたが、今まで義歯を使用されており違和感はないとのこと、上顎臼歯部にインプラントによる固定式補綴装置を行うには骨移植=サイナスリフトが必要であった事、コスト面など様々な観点から全て固定式で行うのではなく、インプラントを用いて義歯(IOD)を安定させるという方法を取りました。

上顎はインプラント体の上にドルダーバー、下顎はダルロと言う義歯を安定させるシステムを用いています。

患者さんの希望を叶えるためには歯科医院、歯科医の治療の引き出しの多さが非常に重要です。

治療当時、当院にCTはありませんでしたが、上顎洞を避けて4本のインプラントが埋入できました。

義歯の維持力、安定性は調節可能であり、りんごでも丸かじりできます、お餅でも食べられ食事に制限は全くありません。

現在も非常にお元気で、定期的なメインテナンスにご来院いただいています。

咬合機能と認知症には深い関係があることが証明されていますが、実感します。