トホホなセラミック矯正、、、、、

矯正治療行わず歯牙を抜歯、補綴で回復する「セラミック矯正」。

一つ言えるのは患者さん側の問題、よく理解せず安易に行うという共通点ありますが、将来高い確率で問題が発生します。

ただ、全ての「セラミック矯正」を否定しませんし、下手な矯正医が行うより補綴に長けている歯科医が行なった「セラミック矯正」方が良好な結果を得られる場合も多いでしょうが。

矯正のモニター商法が色々言われていますが、この「セラミック矯正」も今後問題になってくるでしょう。

ちなみに「セラミック矯正」なる専門用語は存在しません。

その定義を私なりに考えるなら、歯列不正を抜歯、根管治療、ダウエルコア、補綴物等でキレイに見せる事。審美的、機能的満足が得られ、長期間安定が望めるもの・・・・でしょうか?

残念ながら他院で行われた「セラミック矯正」でこれら条件が達成されているものを診た事はほとんどないです。

よく調べ、理解されて治療されることをお勧めします。

他院で行われたセラミック矯正の一例

他院で治療した前歯が気に入らない、他にも問題あると思うけれど、そこの説明は全くない、という主訴。

上顎左右2(側切歯)が先天的に欠損しているため、31┛┗13の歯牙を削って③2①┛┗①2③

のセラミックブリッジが装着されている。

術後2〜3年らしいが、適合精度は悪く隙間だらけ。

実際は写真で見る以上に大きな歯牙で非常に不自然。

他にも様々な問題を抱えておられましたが、そこは全く手付かず、説明もされていない。

奥歯がないため、前歯部に大きなストレスがかかり、いずれはダメになる運命です。

→ 臼歯部咬合崩壊=ポステリアバイトコラップスと言います

臼歯部にインプラント治療行い、全顎矯正(通常のワイヤー矯正)行い、仮の歯が入った状態。

自然な状態に回復されています。

無論、根管治療、咬合治療、歯周病治療、様々な治療を行っています=包括診療。

歯肉マージンラインは今後さらにキレイに修正し、もう一度仮歯を作製し、口腔環境が安定した時点でセラミックで最終補綴物作成予定です。

ここまで約1年半。

安易な治療はロクなことにならないです。

最初から正確な診断、治療計画の立案、精度の高い治療が実施できる歯科医院を受診された方が良いですね。